二点接着とバックアップ材

二点接着とバックアップ材

正しい施工方法がコーキング/チンキングを長持ちさせるコツです。
様々なコツがありますが、ここでは2点接着とバックアップ材についてご説明します。

[2点接着とは?]

2点接着とは文字どおり2点で接着している状態を指します。なぜこの状態が重要なのかは、伸縮時の力の掛かり方と素材の変形に関係があります。
2点接着の場合、伸縮力は2方向に作用するので、力は2方向にしか作用しません。また、素材はその厚みを変異する事によって伸びや縮みに対応します。
しかし、これが3点接着になってしまうと力は2方向に動きが取れない状態になります。
せっかく、伸びる性質を持っているシーラントで2方向に伸びようとしているのにもう1点に邪魔をされて素材事態が切れてしまいます。この失敗もまたコヒーシブ・フェーリア(Cohesive failure)と呼びます。若しくは接着が耐えられなくなるアドヒーシブ・フェーリア(Adhesive failure)を引き起こす可能性もあります。

[バックアップ材の活用]

では、この2点接着を上手にするためにはどのようにしたらよろしいでしょうか?
その方法とは、バックアップ材を使っての施工です。
バックアップ材を使う理由は、「2点接着を可能にする」以外に2つあります。2つ目は「充填材の密度を上げる」、3つ目は「充填材の使用量を抑える」になります

理由その1「2点接着を可能にする」

これは図を見ていただければ簡単に理解できると思います。 バックアップ材を詰めることによって亀裂の奥の部分に充填材が流れ込む事を防ぎ2点接着を可能にさせます。2点接着時の理想の形ですが、施工幅と施工深さの比率は、2(幅):1(深さ)以上の割合になるようバックアップ材を配置するのがベストです。その意味については、あとで詳しく説明します。

理由その2「充填材の密度を高くする

ログハウスの小口でグルーブに接する割れや隙間を埋める場合での状態です。グルーブに接している小口の割れや隙間はその水平方向がノッチの部分までの距離があるので、バックアップ材でダムを形勢してシーラントを堰き止めて転圧し、密度を高めるために行います。

理由その3「充填材の使用量を抑える」

バックアップ材を施すことによって容積を占有し、経済的なシーラントの施工が出来ます。

※狭小箇所の施工について
水性シーラントの場合、シリコーンシーラントや変性シリコーンシーラントと比べて水分が蒸発した際に痩せが生じます。狭小箇所(約6・以下でバックアップ材を詰められないくらいの箇所)での施工では十分肉厚が十分に確保されないと蒸発乾燥時にコヒーシブ・フェーリア(Cohesive failure)を引き起こします。

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